今回の旅行では、神社仏閣めぐりが主で
歴史的建造物に触れるのは、ずいぶんと久しぶりのことだった。
神社を訪れると、その土地や建物の歴史を記した由緒書きが置かれている。
それを読んでみると、建物の大小を問わず、どれも同じように時を刻み、独自の歴史を重ねてきたことがわかる。
そうした背景を知ると、敷地の広さや規模で価値を比べること自体が、どこかおかしな話だと感じた。
同じ神社仏閣であっても、世界的な文化財として脚光を浴びるものもあれば、地域の人々に愛されてひっそりと佇むものもある。
それぞれに歩んできた歴史があり、全く異なる役割と立ち位置を持っているのだ。
ふと、このことは人同士の比較にも同じことが言えるのではないかと思った。
仮に、神社仏閣の由緒書きのように「自分の歴史や役割を記した紹介文」を作ったとしたら、そこに他者と比較する項目など入り込む余地はない。
誰かと自分を比べることは、本質的にはどこまでいっても無意味な行為なのだろう。
それでも私たちがその無意味さに気づけず、つい他人と比べてしまうのは、自分や他者という存在に対して、あまりにも距離が近すぎるからかもしれない。

