最近、節約のために穴の開いた靴下を自分で修理するようにしている。
すると不思議なことに、靴下に対して愛着がわいてきた。
「慈しむ」という言葉が、自然と浮かんでくる。
そのとき、ふと思った。
かつて物は限りあるものだったから、壊れたら直して使うのが当たり前だったが、大量生産・大量消費が資本主義の形となってから、「壊れたら捨てる」ことが常識になっていた。
だが今は、日本経済の低迷もあり、欲しくても簡単に「買う」という選択ができなくなってきた。
だからこそ、一度原点に立ち返ってみるのも悪くない。
そんなふうに思えるようになり、早速行動に移してみた。
まず日用品の見直しを考えたとき、ボディーソープが候補に上がった。
物心ついた頃から液体タイプを使ってきたが、思い切って牛乳石鹸に切り替えてみたのである。
すると、以前よりも体の汚れが落ちているように感じた。
泡を流したあとに肌を触ると、キュッキュッと音がするあの感覚には、思わず感動してしまった。
同時に、先人の知恵が詰まった商品は、利便性よりも機能性を重視して作られているのだと気づかされる。
次に、洗濯洗剤も液体から粉末へと変更してみた。
これもボディーソープと同様、明らかに洗浄力が高く、洗剤の香りまではっきり感じられる。
「昔のものだから、材料が昔ながらだから良くないんじゃないか」
そんな思い込みが、静かに崩れていった瞬間だった。
今思えば、簡単に大量生産できる現代の商品ほど、利益を優先し、見た目ばかりを重視しているものが多いのかもしれない。
そう考えると、私自身も幼少期から商品企画やマーケティング戦略によって刷り込みを受けてきた一人なのだと気づき、少し背筋が寒くなる思いがした。


