○○をしてから私は変わった…そんな話をよく見る。
「得た」「成長した」「糧になった」
めちゃくちゃ分かる。
私もその“成果報告フォーマット”を当たり前に使っていた。
でも、ある日ふと疑問に思ったんだ。
毎回なにか得なきゃダメなのか？と。
別に人生って、RPGのレベル上げじゃない。
何かを経験したらステータスが上がって、スキルが増えて、
「今日も成長！」ってログが残るわけでもない。
ただ楽しかっただけじゃ、ダメなのか？
意味なかったけど笑ったって、
それだけじゃ行動の正当性が足りないのか？
そんなことは全然ない。
むしろ「意味がなかった」を笑い飛ばせる人ほど、
生き物としての完成度が高い気さえする。
人間ってさ、生物で唯一、物事を無理やり結びつけたがる存在らしい。
「雨だから元気出ない」とか、
「月が綺麗＝君が好き」とか。
天気も月も、本人のメンタルには関係ないのに、そこに“自分”を紐づけて意味を作る。
多分、私たちは「今日が無意味だった」と思うのが怖いんだと思った。
だから後付けで意味を作って、
「いや、ちゃんと成長したし！」って言い訳して、
自分の存在を正当化する。
だけど
「別に無意味だったけど、楽しかったからOK」
って本気で思えた瞬間、
それが一番の自由なんじゃないかなって。
世間の声も、自分のねばならぬも、
その瞬間にちょっと黙る。
それができる人って、たまにいたりする。
見えてないだけで、日常の中でこっそり笑ってる。
そういう人たちを見つけると、
世界の景色がちょっと変わる。
そして思う。
ああ、人生って、意味がなくても割とイケるじゃん。
