夜が、どうにも苦手だ。
最近は、たとえ眠りにつけたとしても、夜中にふと目が覚めてしまうことが多い。
再び眠りにつくまでの間、天井を見つめながら、内側からせり上がってくる無価値観に何度も打ちのめされる。
「なぜ生きているんだろう」
今日も明日も、その先も、自分の存在には何の意味もない。
そんな答えの出ない問いが、頭の中をぐるぐると回り続ける。
悲しみに沈みながらも、体は動かず、ただ思考だけが空回りしている。
「そうか、私が早く寝るようになったのは、この感覚を味わいたいたくなかったからだ」
どこか冷めた自分がそう気づく一方で、井戸の底のような、暗く深く狭い場所で、どうすることもできない現状に焦りと絶望を募らせる自分もいる。
日中であれば、「生きているだけで幸せだ」と思える。
家族がいて、生まれてきて良かったと、私は私を愛していると言えるのだ。
けれど、深夜に響くあの声もまた、偽らざる本物なのだ。
自分を鼓舞しながらも貶め、認めながらも絶望を感じてしまう。
そんな、もう一人の、けれど確かな自分を突きつけられるのは、たまらなく苦しくて悔しい。
それでも、それが自分の一部であるという真実から逃れることはできない。
ただ、今の私は以前の私とは違う。
内省を重ね、社会を学び、自分なりに理解して受け入れられることも増えてきた。
だからこそ、かつての私には乗り越えられなかったこの夜も、今の私なら越えていけるはずだ。


