「自分のせいで失敗した」
「なんであんなことをしてしまったんだろう」
生きていれば、誰もが一度はそんなふうに自分を責めてしまう経験があるはずだ。
もちろん、私自身も日々自分のやらかしに悶え苦しんでいる。
しかし、どれだけ思い悩んで苦しんだところで、状況が好転しないことも多い。
そんな中で出会ったのが、悩むことに「前向きな意味」を与えてくれる、ある考え方だった。
NPO法人日本コーチ協会理事の本間正人氏と、松瀬里保氏の共著『セルフ・コーチング入門』で紹介されているメソッドだ。
それは、過去の失敗による自信喪失や、新たな挑戦への恐怖があるとき、原因を「人」と「出来事」に分けて考えるというアプローチである。
たとえば、「人」に焦点を当ててしまうとこうなる。
人:「どうしてこんな結果になってしまったのだろう?」
これを、「出来事」へと目線を変えてみる。
事:「こういう事態が発生した原因をリストアップしよう」
他にも、目標未達という問題があった場合。
人:「なんで今期の目標を達成できなかったんだ?」
事:「今期の目標は達成できなかったけれど、その理由を3つ挙げてみよう」
このように、物事の自己解決に焦点を当てて考えていくのだ。
「なぜ自分はこんなことを……」と自分を責めたり詰問したりするのではなく、「事態・目標・原因・理由」について客観的な問いを投げかける。
そのほうが心もすり減らず、次に活かせる具体的な対策を練ることができる。
参考までに、「事」にフォーカスするための質問をいくつか挙げておく。
- 何ができるかな?
- 何が使えるか?
- どうしたい?
- どうなればいい?
- どこから手を付けるか?
- いつやる?
- どんなふうにやる?
- 他には?
ただ、私の経験上、こうした作業は頭の中だけで考えてもうまくいかないことが多い。
だからこそ、スマホのメモ機能などを使って、自分に起きた出来事を実際に書き出して分けてみるのがおすすめだ。
それだけでも、自責の念はきっと少し和らぐのだと思う。

