春から夏へ。
日はどんどん長くなっているけど、私から見える世界は暗い。
本来なら眩しいはずの時間は、セピア色や、青ではなく灰色の空に覆われている。
「生きるって、こんなんじゃなかったよね」
会社にいると、ふいにパニックに襲われる。
声に出して感情を外へ逃がし、なんとか自分を安心させる。
それなのに、家に帰ると仕事の出来事はすべて忘れてしまう。
まるで、人格がすり替わったかのように。
消えたいわけじゃない。
ただ、猛烈に逃げ出したいのだ。
自分の立場から。
自分の責任から。
そして、自分自身のこの身体から。
ああ、失敗した。

