「人に求められない」
それは、人の精神をむしばむ最も強いトリガーだ。
私は何者でもない。
だからこそ、何者かになるために人に尽くそうとする。
そして、他者から求められ、認められた時、初めて自分の存在に「OK」が出せるのだ。
そういう生き方をしてしまっている人は、きっと世の中にたくさんいると思う。
なんなら、外からの評価や形付けによって、初めて「自分」という輪郭が作られている部分だってあるだろう。
誰かに求められたい、認められたい。
この生物としての根源的な本能から抜け出せた時、もしかするとそれが本物の「悟り」というやつなのかもしれない。
ただ、悟るということは、人生の彩りも、感情の起伏もすべて消え去って「無」になることなんだろうな、とも思う。
それはそれで、まるで無機物のようで、少し寂しい気もするのだけれど。

