休日、久しぶりに心が満ちてすっきりとした感覚を覚え、「ああ、これが本当の休みなのか」と思った。
これまでの休みとは、明らかに質が違っていた。
普段の休日は、どこか付き合いの延長のようだった。
自己投資と称して義務的に集まりへ参加し、人がいれば言葉を選んでしまう。
相手に自分を知ってほしいとも思わないから、結局は自己完結して終わるのだ。
気づけば、休みの日でさえ接待モードになっていた。
特別な刺激もない、日常の延長線。そこまで好きでもない空気の中で、無意識のうちに相手へ合わせて過ごすのが当たり前になっていたのだ。
けれどその日は違った。
人に合わせているという感覚が、まったくなかった。
気の置けない人との会話、目を楽しませてくれる空間、丁寧に作られた食事、そして普段は訪れない場所。
それらすべてが、私の心を満たしてくれた。
相手との会話はもちろんのこと、自分が思っていた以上に視覚や味覚を重んじていたことにも気づかされた。
ほんの少しの可愛らしさや、ささやかな贅沢が、これほどまでに気分を変えてくれるとは思ってもみなかった。
たぶん「休み」とは、本来こういう時間のことなのだろう。
誰かに合わせるための日ではなく、自分に戻るための日。
だからこそ、その大切な時間を無意識のうちに他人軸で消費してしまわないよう、自分のために選び取りたい。
それができた日こそが、私にとっての本当の「休み」なのだ。

