「会社を辞めよう」
そう心に決めてから、次に移る業界や、これから伸びる業界について調べるようになった。
最初は、自分の興味のあるジャンルに進もうと思っていた。
シンプルだったはずだ。
でも、退職後の人の話や、再就職の苦労話を読んでいると、だんだん「自分は甘えているんじゃないか」と感じてしまうようになった。
興味のあるジャンルといっても、
今までのような異常に高い熱量で突っ走るような感覚でもない。
そのうち、その「興味」という言葉自体が、嫌な会社から逃げるための免罪符として使っているだけなんじゃないか、とすら思えてくる。
相当切羽詰まらないと、どうしても頭でこねくり回して、自分にとっての最適解を探そうとしてしまう。
調べれば調べるほど、選択肢の重みや不安要素ばかりが増えていく。
知識をつけているはずなのに、前に進む足は逆に重くなっていく感覚がある。
結局、自分の直感を信じるのが一番いいということは、頭ではわかっている。
でも、その欲求に従うのが、怖くて仕方がない。

