以前LIFE SHIFT1の感想を書いたが、
今回はその続編にあたるLIFE SHIFT2について書いていく。

先に結論から書くと、この本のメッセージは「100年時代と共に生きていくことを受け入れろ」ということなのだと思う。
前作よりも具体的になった未来予想
本の前半では、複数の人物を例に、それぞれが長寿時代をどう乗り切っていくか、選択によって未来がどう変化していくかが、前作よりも分かりやすく書かれている。
ただ、当たり前のことだが、どの選択肢も正解でも不正解でもない。
さらに、これらの人生選択のシミュレーションは、社会情勢が良い方向に変わっていくことを前提にしている部分が多く、前作と同様に「なりたい未来」を考えたとき、全体的に理想論寄りに感じてしまった。
現実的なアドバイスは、常に先を見ること
筆者自身も、こういった想定が今はまだ実装されていない考えであることを前提として書いている。
そこから話は政治への早期対応を求める内容に移っていくのだが、
ここはやはり前作と同様、気持ちが腑に落ちず、宙ぶらりんにされる感覚があった。
一方で、実践的なアドバイスもしっかり書かれている。
その中心は「常に先を見ること」だ。
今の現状に甘んじることは、今後自分の首を絞めることになる。
会社が求める人材のレベルは上がり続けるのに、企業内の育成研修は難しくなっている現代では、何もしなければスキルはどんどん古くなっていく。
定型化できる業務はAIに置き換わっていく。
成長が難しい環境に身を置き続けると、変化の波に巻き込まれたとき、立ち行かなくなってしまう。
「育てる」から「使う」へ
これから世の中は、
さらに個人主義になっていく。
会社は人を「育てる」存在ではなく「使う」存在になっていく。
学びをアップデートしていない人は、ただ使い潰されるだけになってしまう。
だからこそ、学び続けること、先を見て考えることが今後ますます重要になる
そんなことが言いたい内容だったのだと感じた。
政治の話。女性の社会進出と、年齢差別
そこから話は、政治への問題提起に移っていく。
正直、一般人としてはどうにもしづらいテーマだなと感じる部分もあったが、
その中でポイントとなっていたのは「過去の女性の社会進出」と「これからの年齢差別」だ。
かつて、仕事をしないことが当たり前だった女性層の社会進出を後押しした政策があったように、これからは65歳以上とされてきた世代の社会進出を後押しする政策や、個人の意識の変化が必要になっていく。という話だった。
感想
正直なところ、LIFE SHIFT1とあまり内容が変わらないな、というのが最初の感想だった。
ただ、未来予想はより具体的になっていて、著者の助言がよりスッと自分の中に入ってくる感覚があった。
コロナという感染症を経験した後に書かれた内容だったこともあり、
より広い視野で書かれていたことが刺さったんだと思う。
この本は前回の感想同様に、生き方への危機感を与えてくれると同時に、現実を見据えたうえでの希望も与えてくれる本だと感じた。
読んだことで根本的な解決やスッキリした感覚が得られるわけではない。
ただ、漠然とした不安を抱えがちな人には、ぜひ読んでほしい一冊だ。
不安症な社会と言われる日本で、
この本が売れているのも納得できる。
淡々と現実を見せながらも、その中にある楽しみや可能性を感じさせてくれる。
そんな素敵な本だとあらためて感じた。

