初心に立ち返って、私がエニアグラムに出会ったときに感じた疑問に答えていこうと思う。
「エニアグラム診断で、タイプは変わるの?」って、地味に気になっている人も多いんじゃないかなと思うので、今日はこのテーマで書いてみます。
結論から言っちゃうと、ネットのチェック式診断だとタイプは本当にコロコロ変わります。
私自身、何度も経験があります。
でも、エニアグラムというもの自体は生まれ持った性格だと言われていて、
基本的には何年経っても変わらないものとされているんですよね。
表向きの性格が変わったように見えたり、
大きな出来事をきっかけに価値観がガラッと変わったりしても、
その奥にある本来のタイプは変わらない、というのが前提としてあります。
なぜ診断結果はコロコロ変わるのか
エニアグラムのネット診断で他の人の結果を見ていると、
わりと尖った、わかりやすいタイプの結果になっている人をよく見かけます。
でも実際のところ、そこまではっきり出る人ってそんなに多くないんじゃないかなと、
個人的には思っています。
なぜそんなことが起きるのかというと、理由はひとつじゃなくて、いくつか重なっているから。
まず一つ目は、私たちが人間関係の中で、少しずつ「理想とされる人格」に寄せられていってしまう、ということ。
誰しも、家族や友人、職場の人たちとの関わりの中で、
「こうあるべき」
「こうしたほうが好かれる」
といった無言のプレッシャーを受けながら育っていきます。
その結果、もともと持っていた個性は、消えているわけではないんですけど、
心の奥の方にぎゅっと押し込まれてしまうことが少なくありません。
そうやって世間一般に近づいた(ように見える)自分の行動パターンをもとに診断に答えてしまうと、本当の自分ではなく、
自分がイメージしているタイプだったり、
自分がなりたいと思っているタイプだったり、
あるいは周りから求められているタイプの結果が出てしまう、
ということが起こりやすいんです。
もう一つの理由は、診断を受けているその瞬間、自分がどんな状態にあるかということ。
疲れている時と、絶好調のときの自分で答えるのとでは、同じ質問でも選ぶ答えが変わってきます。
人はどうしても、そのときそのときの「自分」を基準に答えてしまうものなんですよね。
さらにいうと、エニアグラムは行動そのものではなく、
その行動の裏にある動機を見ていく性格論です。
だから、たとえ同じ「人を助ける」という行動をとっていたとしても、
好かれたいから、義務だから、強い人間でいたいから…。
助ける理由によって、当てはまるタイプはまったく変わってきます。
行動だけを見て「自分はこのタイプだ」と判断してしまうと、
ここでズレが生まれてしまうわけです。
こういった理由が重なって、ネットの簡易診断はどうしても当てにならないことが多いんじゃないか、というのが私の体感です。
「昔と今でタイプが変わった」ように見える人
「昔はタイプ9っぽかったのに、今はタイプ3です」というような話、
聞いたことがある人も多いんじゃないでしょうか。
これ、読者の方がかなり疑問に思うポイントだと思うので、もう少し丁寧に触れておきたいです。
でもこれって、実は本来のタイプそのものが変わったわけではないと思うんです。
多くの場合、成長したり、置かれている環境が変わったりすることで、表面に出てくる行動が変化しているだけなんですよね。
それに加えて、ストレスを強く感じている状態のときと、
安心してリラックスできている状態のときとでは、
それぞれ別のタイプの特徴が表に出てくることもあります。
だから傍から見ると「タイプが変わった」ように映るんですけど、土台になっている部分は変わっていなくて、そのときの状態によって見え方が変化しているだけ、というのが実際のところなんじゃないかなと思っています。
私自身、1年間タイプが定まらなかった話
ここからは、私自身の実体験をお話しします。
エニアグラムにハマってから1年くらい、
私は独学でコツコツ知識を学んでいました。
当然、ネットの診断サイトもかなりの数試していて、そのたびに自分のタイプを探していたんですが、今、自分自身がこれだと自認しているタイプ8になったことは、正直ほとんどありませんでした。
診断を受けるたびに出てくるタイプというのは、
結局その時々で「自分はこういうタイプなんじゃないか」と、自分自身が思い込んでいたタイプだったんですよね。
だから1か月経つとまた違う結果になって、
その次の月にはまた別の結果になって…というのを繰り返していました。
私の場合、人生で周りの人や自分自身の感情にかなり振り回されてきた感覚があったので、
「本来の自分の性格ってなんだったんだろう」というのが、自分でもよくわからなくなってしまっていたんだと思います。
そんな状態で診断を受けても、チェックがつく数が全体的に多くなってしまって、
候補になるタイプが何個も横並びで出てきてしまう。
正確な自分のタイプを見つけるというのは、思っていたよりもずっと難しいことなんだ、と強く実感した経験でした。
じゃあ、どうやってタイプを見つければいいのか
こう考えていくと、「じゃあどうすればいいの?」と思う方も多いはずです。
私が思うに、まずは「仕事中の自分」とか「特定の相手の前での自分」といった、
〇〇のときの自分、という枠を一度取り払って考えてみることが大切なんじゃないかと思います。
いろんな状況を思い浮かべながら、その奥にある共通した動機は何なのか、というところまで掘り下げて答えてみる感じですね。
もちろん、一番確実で手っ取り早いのは、エニアグラムを専門に扱っているセミナーなどを受けて、プロの視点から自分自身を理解していくことです。
ただ、そういったセミナーはそれなりの金額がすることが多いので、そこは無理のない範囲で、お財布と相談しながら決めていくのがいいんじゃないかなと思います。
ネット診断は「入り口」として使おう!
ネット診断そのものは、エニアグラムという世界に興味を持つきっかけとして、
すごくいいものだと思っています。
実際、私自身もそこから興味を持ち始めたひとりです。
ただ、それだけで「自分はこのタイプだ」と断定してしまうのは、
ちょっともったいないな、というのが正直な気持ちです。
エニアグラムというのは、「あなたは〇〇タイプです」というラベルを貼るためのものではなく、
「どうして自分はこの行動を取ってしまうんだろう」という、
自分でも気づいていない無意識の動機を知るための、ひとつの手がかりなんだと思います。

